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「ニューノーマル」と「未来予測」:アンダーグラウンドマーケット最新事情

「アンダーグラウンドマーケット最新事情」連載、最終回の今回は、トレンドマイクロが2019年に行ったアンダーグラウンドマーケットの最新調査の結果から、アンダーグラウンドマーケットで扱われている商品やサービスに関する新たな傾向と近い将来に起こりえる変化の予測について報告します。

ディープフェイク技術を利用した脅迫やランサムウェアの登場
現在、アンダーグラウンドにおけるディープフェイク技術の用途は、有名人のアダルト画像/動画の作成が主ですが、今後はその対象を一般人にまで広げ、脅迫や恐喝の用途に使用されるでしょう。また、ディープフェイク画像や動画を元に身代金を要求するランサムウェアが登場し、従来型のランサムウェアよりも高い値段で取引されるでしょう。

IoTを利用した新たな「ビジネスモデル」が確立
これまで、「Mirai」に代表されるIoTマルウェアの使用用途としては、DDoS攻撃が主でした。今後は、情報窃取、データ傍受、諜報活動、恐喝や脅迫などの更なる悪質な活動がIoT機器を踏み台にして行われるようになるでしょう。

「スマートコントラクト」の普及
失われたアンダーグラウンドマーケットの信頼を取り戻す方法として、ブロックチェーン技術を利用したスマートコントラクトが登場します。これにより売り手も買い手も、評判や信頼を確立する必要なく、お互いに欲しいものを確実に得ることができるようになります。

アフリカでサイバー犯罪被害が増加
これまでのリサーチでは、アフリカを拠点として世界各地でビジネスメール詐欺や税務詐欺、ロマンス詐欺(出会い系詐欺)を行うサイバー犯罪者グループの存在がわかっています。また、銀行のインフラを攻撃しATMを侵害するグループも確認されています。今後も増加を続けることが見込まれるアフリカのインターネット利用者およびモバイル利用者は、彼らサイバー犯罪者にとって格好の標的となるでしょう。

「SIMジャック」の増加
携帯電話事業者を騙すSIMカードの乗っ取りサービスは、今よりも活発になります。SIMカードの乗っ取りにより様々な二段階認証を突破できるようになるため、企業の最高責任者や重役たちが狙われるようになるでしょう。
(2020年7月に掲載)

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